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「骨の貯金」骨粗鬆症は予防が大切

骨粗鬆症とは、骨の量が減って骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気です。日本には約1000万人以上の患者さんがいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。

 

【原因】

 

骨粗鬆症の原因は、加齢、閉経、その他の要因によって骨密度(骨の量の目安)が低下することです。特に女性は、閉経するとエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少し、骨密度が急激に低下します

 

【診断】

 

骨粗鬆症の診断は、X線検査や骨密度測定などで行われます。骨密度測定は、股関節や脊椎などの骨の量や成分を測定する検査で、DEXAスキャンという方法が一般的です。

 

【予防】

 

  • 転ばないように注意する
  • カルシウムを十分にとる
  • ビタミンD 、ビタミンK、リン、マグネシウムをとる
  • 適量のタンパク質をとる
  • 禁煙し、アルコールを控えめにする
  • 運動、日光浴をする

骨粗鬆症の治療の目的は、骨折を防ぐことです。そのためには、運動や食事で骨密度を増やすことと、転倒をしないように体力やバランス力を高めることが大切です

 

運動では、衝撃や負荷の大きい運動が効果的です。例えば、ジャンプや階段の上り下りなどで、骨に刺激を与えて強くします。また、ウォーキングやスクワットなどで足腰の筋肉を鍛えて転倒予防にも役立てます。食事では、カルシウムビタミンDなどの栄養素を十分に摂取することが重要です。カルシウムは乳製品や小魚などに多く含まれています。ビタミンDは日光浴やサプリメントで補うことができます。

 

必要に応じて、薬物療法も行われます。薬物療法では、ビスフォスフォネートやホルモン製剤などが使われています。これらの薬は、骨の吸収を抑えたり、骨形成を促進したりして、骨密度を改善する効果があります。

 

 

骨粗鬆症は予防が大切な病気です。若いころから骨に必要な運動や食事で骨密度を上げる“骨の貯金”をしておくことが大切です。20歳ごろまでに骨の貯金をして最大骨密度を高くしておけば、加齢とともに骨密度が低下しても骨折しにくい骨を維持できます。

 

また、何歳からでも運動や食事などの生活習慣を改善すれば、骨密度の低下のスピードを緩やかにして、骨粗鬆症のリスクを減らすことができます。運動習慣のない高齢者や、足元がふらついたり、体のバランスを崩しやすくなっている人は、安全な運動から始めてください。筋肉がついてきたら、ほかの運動にも挑戦してください 。

 

このブログでは、今後も役立つ情報をお届けしていきます。ぜひチェックしてくださいね。

 

 

《参考データ》

 

「骨粗鬆症(骨粗しょう症)」|日本整形外科学会 症状・病気  https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/osteoporosis.html.

骨粗しょう症の治療 骨密度を増やす方法と効果的な運動のやり方 https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_194.html.

骨粗しょう症とは?原因から検査、治療法まで解説 https://medicalnote.jp/contents/180228-007-ZG.